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考え方と用語解説

【買い手の知識を増やす形で、情報の非対称性撲滅を目指します】

オススメ下さい!
オススメ出来ない商品は基本的に取り扱っておりません。
その人の好みや用途によってオススメする商品は変わります。
美味しいの下さい!
お酒もやっぱり嗜好品、万人受けしやすいタイプもありますが、
誰かの美味い!は誰かの不味い!自分の舌を信じましょう。
辛口下さい!
お酒は糖から出来ている!
米を食べて辛いと感じた事がありますか?
「辛口が~」ではなくて、どう甘くないですか?
スッキリした感じ?ガッツリくる感じ?アルコール感?
※ちなみに日本酒度は、酒がどれだけ酒になったかを見る数値なので、甘い辛いにそれほど影響ありません。
つまりどうやって選ぶの
印象に残っているお酒はどんな香りがしましたか?パイン?バナナ?セメダイン?
何を辛いと思いましたか?アルコール?骨太さ?透明感?
気に入った風味を自分の言葉にしていけば、自然と自分が分かっていきます。
どれくらい日持ちするの?
お酒には賞味期限も消費期限もありません!
時間と共に風味は熟成していきますが、生酒でも、開栓後でも、腐る事はありません。
開けたら飲み切る!ではなくて、じっくりと風味の変化を楽しみましょう。
冷やしてないとダメなんでしょ?
お酒はナマモノではありません。
冷やし続けないと暴発する活性酒もありますが、
直射日光や炎天下にさらされ続けたりしない限り、
外気温の変化程度でお酒は基本へこたれません。
クール便にするかどうかもこの辺りを加味して下さい。
冷やして飲むんでしょ?
“冷や”して飲んだら本来の味が分かりません!
最初は“ひや”(常温)から試しましょう。
※酒質を分析する時も、お酒を品評する時も、温度は15~20度くらい
純米以外はちょっと、、
純米には純米の良さ、アルコール添加にはアル添の良さがあります。
栄養ドリンク等にも少量のアルコールが含まれますが、
それは水と比較してより多くの成分を溶け込ませる事が出来るからです。
アルコールが入ると、米と水だけの純米酒よりも旨味や香りが多く溶け込み、純粋に甘みも抑える事が出来ます。
古酒は苦手だなあ
 新酒は、
旨味成分がまだゴロゴロと入っているし、
アルコール分も馴染みきれてないので、
そんな部分が若くて硬い印象を抱かせます。
 古酒になるほど、
旨味もアルコールも解けて捉えやすくなるので、
まろやかで深みのある味わいになります。
ただし香りもドライフルーツ・蜜・泡盛へ向かって変化していきます。
味の印象のほとんどは香りで決まってしまいます。
不幸な出会いをしないように、古酒だと分かった上で楽しみましょう。
奥深い世界が貴方を待っています。
新酒との向き合い方(味を開かせる為には)
極論的にお酒が新しい程香が良くて味が悪く、古い程味が良くて香が悪いです。
新酒の味が何故悪いかと謂えば、
・出来たての頃は旨味成分同士が結合していてゴロゴロと含まれており大味です。
・また旨味の前駆体であるタンパク質もそのまま残っている為これは苦渋の元となります。
・更に出来立てのアルコールは刺々しく、感応する上では刺激物でしかありません。
こうした新酒はまだまだ味が開いておらず、ギュッと硬い蕾と云えます。
ですので、時間経過や温度変化、酸化などを通じて、
・ゴロゴロとした旨味は解けて捉えやすくなり、
・タンパク質は旨味に変化されるか分解され、
・アルコールの棘は抜けていき、
こんな状態こそ酒の味が開いた状態と云えます。
新酒は香りが良くてフレッシュなので、味を気にせず呑めてしまうのですが、
・開栓常温放置(付かず離れず見守る)、
・味わい多めな酒とのブレンド(仲間を通じての更生)、
・一夏越え(時間が解決するのを待つ)、
・思いっきり煮酒(矯正施設行き)、
などなど、
特に生酒などは火入貯蔵の手間を省いた半製品でもありますので、
手間暇を掛けて完成品へと育て上げていくと云う事こそ
若いお酒と向き合っていく醍醐味です。
この料理に合うお酒が欲しい!
 西洋には旨味という概念が無い為、
料理と酒とをマリアージュ、ペアリングさせる事によって旨味らしきものを幻出させます。
 我が国では、
料理にも酒にも旨味成分が含まれている為、合わせなくても単体で成立し得ます。
近頃マリアージュ、ペアリングに影響されたと思われる「食べ合わせ」なる訳語が浸透してきましたが、
日本に元々存在する表現である「食い合わせ」は、合わせると美味しいではなく、合わせると危険の意味。
日本人はあらゆる物を口の中で食い合わせてきたフロンティア精神にあふれる味覚の持ち主なので、
料理に左右されず、飲みたいと思ったお酒で合わせてみてはいかがでしょうか。
貴方ってかなり面倒くさいタイプの人ですか?
きっと多分そうです。

用語説明

BYとは…
BreweryYear、酒造年度の事で、仕込に関わる暦です。
原料の収穫時期などを鑑み、7/1を元日として始まり、1BYであれば1年7月1日~2年6月31日迄の事を指します。
2年1月1日に発売された商品でも、酒造年度は1年となります。
日本酒度とは…
日本酒は麹でデンプンを分解して糖分を作りながら、その糖分を酵母が分解してアルコール分を作ります。
水の重さを±0とした時、糖分が多いと水より重いので-、アルコール分が多いと水より軽いので+となります。
酒造りは-80辺りからスタートして、どれだけ+に進んだかを計る事で発酵の進み具合を知る事が出来ます。
酸度とは…
味わいの成分の量の事です。日本酒を雑菌から守るための「乳酸」、リンゴの甘酸っぱさを形成している「リンゴ酸」、
貝の旨味成分になっている「コハク酸」、などが含まれます。
生酛とは…
江戸時代に確立し始めた日本古来の伝統的な製法です。
世界のどこでも酒を造る際、
アルコールが生成される前の酒液を、雑菌からどうやって守るかという事が問題になります。
日本では乳酸を用いて酒液を酸性にして身を守る手法が取られており、
その辺を漂っている乳酸菌にタンクの中へ降ってきて貰い、その菌に乳酸を生成して貰う製法が生酛造りです。
この生酛造りから山卸の工程を廃止したものを↓
山廃といいます。
山卸は、タライのような桶に米、麹、水を入れ、
櫂ですり潰し続けて発酵を促していく重労働ですが、
その手間を省き麹の発酵力のみで米を溶かしていきます。
速醸とは…
生酛も山廃も自然界の乳酸菌を利用して乳酸を作って貰う製法ですが、
既に培養された乳酸を人の手で加える製法を速醸と呼びます。
乳酸を産み出す手間が省けるので所要日数が短くなり、その結果速醸と呼ばれます。
雫酒とは…
酒が瓶に詰められて手元に届く為には、
米や麹・アルコールなどが混ざったどぶろく状の「もろみ」から原酒を搾る必要があります。
通常は圧搾機に通して圧力を掛けて搾り出していくのですが、
もろみを袋に入れて吊るし、そこから自然に滴る雫だけを集める手法を「雫取り」や「袋吊り」と言います。
手間と時間がかかる上に、少量しか取れませんが、
圧力が掛からないために米が潰れる事がなく、その分雑味のないきれいな味わいになります。
貴醸酒とは…
商標としては「貴醸酒協会」が所有しており、協会員以外は“再醸仕込み”などといった表現を使いますが、
仕込みをする際に、仕込み水の一部に酒を用いる手法の事を言います。
酵母は糖分を分解してアルコールを作り出す存在ですが、自分たちが作ったアルコールで最終的には死んでしまいます。
水の代わりに“酒”を加えると、酵母にとっては生き辛い環境となり、アルコール発酵力が弱まります。
その結果、糖分やアミノ酸が分解され過ぎずに残り、甘みや旨味の多い、濃厚な味わいとなります。
活性酒とは…
酒造りの行程の肝は、
米を麹で分解して糖分を作ると共に、
糖分を酵母で分解してアルコール分を作る処にあります。
2つの発酵が同時に起こるので『並行複発酵』と称され、
燃料である糖分を逐次補充できるため醸造酒では最も高いアルコール分を生成できる世界で唯一無二の酒造方法です。
酵母は糖分を食べるとアルコールと炭酸ガスを作り出します。
全てのお酒が生成の過程でガスを含むのですが、
加熱処理などで発酵が停止すると供給が止まり、貯蔵の過程などで抜けていきます。
活性酒は、発酵中のタンクの中身を発酵を止めない状態で瓶に移し、
糖分・アルコール分・炭酸ガスの生成が続いている状態のお酒を指します。
ガスに因って高圧状態となっているので、一気に開栓すると一気に噴き出します。ご注意下さい。
精米歩合(なぜ米を削るのか)…
米を削り、残った割合の部分を精米歩合と言います。
70%から本醸造と名乗れるようになり、削る程に必要な米の量が増えていくので高級になっていきます。
米飯の精米歩合は90~92%程です。
酒造りで必要な米の成分は、
・アルコールの基になる「デンプン」
・旨味の基になる「タンパク質」
・香りの基になる「脂質」です。
デンプンは酒になる燃料なので一番重要ですが、残る2つは多すぎると風味が出過ぎます。
米の構造として、中心ほどデンプンが多く、外側ほどタンパク質・脂質が多くなるので、
米飯用では食べて美味しい部分をほとんど削らず、酒造りでは味のバランスを考えて削っていくという事になります。
なお、削る程に旨味や香りの基も減っていくので、精米を突き詰めていくと味気なくなります。
成分的に見れば50%以上精米する根拠はありません。高精米も低精米もこだわりの世界の話です。
江戸酵母とは…
酵母の素性を調べてみた処、
昭和30年代「塚原寅次」という方がかなり論文に出しており、
それには、これ迄に清酒酵母(学名未満:サケヘーフェ)の中で、
とにかく学名というものが付けられたのが、
1897年「学名:サッカロマイケス サケ 矢部」
1908年「学名:サッカロマイケス エド 中沢」
1908年「学名:サッカロマイケス トウキョウ 中沢」
だが、研究した当人達も発表したきり殆ど使用せず、
1931年から始まった、
「サッカロマイケス属」の種名があり過ぎるから整理しよう運動の中で、
同じような発酵をするビールもパンもワイン酵母も全部、
「学名:サッカロマイケス セレビシエ」になってしまい、
統合消滅してしまったとの事でした。
この運動の結果に対して日本でも検証されたのですが、
「ビール酵母」と「協会6号」「協会7号」を比較したところ差異はなかったので、
「学名:サッカロマイケス セレビシエ」に統一で妥当。
と試験結果を発表していたのが、なんと【太平山】が産んだ天才「小玉健吉」博士でした。
ちなみに明治時代の酵母を先端研究している日本人は基本ドイツでやっているらしく、
「S.サケ」も「S.エド」「S.トウキョウ」もドイツで生まれていますが、
中沢先生が研究していたミュンヘンの醸造試験場が全世界から酵母を蒐集した際、
日本からは1898年に市川さんと云う方から分離源等不明のサケヘーフェが贈られ、
これを試験場で保存していて、
それを中沢先生が、(酵母研究なので麦汁を使う訳ですが)培養してみた処、
「S.エド」「S.トウキョウ」の2つの型に分かれたそうです。
その後は前述の通りで日の目を見なかったので、塚原先生も麦汁で実験しただけで、
モロミ中でどんな姿を見せるのか調べきれませんでしたが、
試飲した処、
比較対象を知らないので、技術の問題か酵母の問題か不明ながら、
明治時代で留まったままの酵母だし、(塚原先生が試した時点で既に変異が見つかっていますが)
吟醸香を生成する能力が乏しいのではと思います。
「野生酵母のような印象を受ける」とも書いてあったので、
改良の進んだ現在の酵母と比べれば優秀とは言えないのだろうと考えられます。

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