※販売店限定
蔵元:『飛囀』飛良泉本舗
度数:14度原酒
使用米:秋田酒こまち100%
使用麹:白麹
精米歩合:麹50%/掛60%
日本酒度:-16.0
酸度:5.2
アミノ酸度:非公開
使用酵母:きょうかい№77
はちみつ梅を思わせるような酸っぱ甘い痛快な香り立ち、
舌先にエッジのある酸を感じつつ、
ドライな甘旨が通り抜けます。
喉越しはやや印象的で、後味に余韻があります。
鵠の3年物辺りからこの風味に収斂し出すのですが、
レモングレフルでは無く梅干し的で、和風なクエン酸です。
冷えると甘みが閉じてかつお梅的、
温めるとほっこり梅湯的です。
ブラックラベルは元々、
令和2酒造年醸造計画からありまして、
30年から鵠(HAKUCHO)はタンク3本で仕込んでいますが、
3本目にしていたtype Cで酸度7.0 (多分前人未到)を目指し、
ただでさえ酸に超特化のハクチョウを、
さらに超々特化させ、
それを「BLACK edition」として売り出すつもりでした。
ところが、年を経る毎に蔵の環境や酵母の機嫌などで
酸度が思うように上がらず、
7.0など到底届かないという事で当初見送られ、
通常の鵠よりも10以上糖を食わせて、
完全発酵のシードルのような
キレッキレのドライな仕上がりにしてみたりなど、
特別仕様なハクチョウとして位置付けられました。
そして令和5酒造年度、
飛囀シリーズの再構築に伴い、
当初の着想に基づいて、
酸度5.0を越えたタンクに対しては、
特別仕様の特別仕様と云う事で、「漆黒」と冠する運びになりました。
そもそも目指していた境地に比べれば少々物悲しいですが、
工場製品とは違い微生物が相手の手工業品の事とて、
巡り合わせと思し召し下さい。