※販売店限定
蔵元:『高清水』『丑三つ迄』秋田酒類製造
度数:16度
使用米:秋田酒こまち
精米歩合:45%
日本酒度:+1.0
酸度:2.0
アミノ酸度:1.2
使用酵母 :非公開
精米歩合に重きを置いた丑三つ赤です。
《米を磨くという事》
米を削り、残った割合の部分を精米歩合と云います。
米の構造として、中心ほどデンプンが多く、
外側ほどタンパク質・脂質が多くなり、
後ろ2つは多過ぎると風味が出過ぎるので、
味のバランスを考えて削るのです。
ところで一般的な精米歩合は「見かけ精米歩合」と呼ばれます。
玄米-白米の重さの割合で表すのですが、
これは実際の数値を表す事はありません。
精米作業の過程で、割れたり欠けたりした米が糠に移ってしまう為です。
ですので、50%精米をしたつもりでも実は砕米分が引かれて本当は50を下回ったりします。
この玄米整粒-白米整粒で出す実数は「真精米歩合」と呼ばれます。
“見かけ”と“真”の誤差を0にする事はまず不可能ですが、
0に近づけようという涙ぐましい努力はずっとなされてきました、
精米の摩擦熱で割れやすくなる事から、
50%精米をしようと思えば1週間は掛けて少しずつ削るなどです。
基本対処はこれなのですが、
近年『ダイヤモンドロール精米』が開発され、
【高清水】が県内で初導入しました。
これは“削る”より“切る”に近く、
余分なダメージを与えずに精米する事が出来ます。
理想の精米歩合論争は昭和十代頃から行われていますが、
昭和の終わり頃、
数値でみれば50%よりも削る意義は見当たらないとされました。
50%以上の精白は緊張感の演出に過ぎず、成分上のメリットは無いという事です。
“そんな理想の精米も「真精米歩合」で言えば実際45%位だろう”という事で、
誤差の少ない最新鋭精米機の利点を生かして45%精米で本作は設計されました。
高精米ほど米の総量が増えるので高額になるのですが、
高級さを求めたい訳では無いと安価に抑えてもいます。
精米のアレコレを偲びながらご賞味下さい。
熟れたメロンやエステル香を思わせる
ふくよかで落ち着いた香り立ち、
舌先にエッジのある酸を覚えつつ、
まったりと甘旨がふくらみます。
喉の通りも比較的軽やかで、
後味フェードアウトしていきます。
華やかまったりなめらかで、
燗で優しく、冷で引き締まります。