グレープフルーツを思わせるような
ジューシィで痛快さのある香り立ち、
舌先に酸の刺激がありつつ、
口中にもたっぷりの甘苦酸が広がります。
喉の通りはスッキリ軽やかで、
後味にもキレがあります。

どんな温度帯でもグレフル的な酸味が目立ち、
非常にアシッドです。
燗戻しでシードル的な風合いになります。

流星の如く登場し、熱烈な信者を獲得した衝撃作に、
色を反転させたブラックラベルが登場です。
これは元々、令和２酒造年で醸造計画にありまして、
30年から鵠（HAKUCHO）はタンク３本で仕込んでいますが、
３本目にしていたtype Cで酸度7.0 (多分前人未到)を目指し、
ただでさえ酸に超特化のハクチョウを、
さらに超々特化させ、
それを「BLACK edition」として売り出すつもりでした。

ところが年を経る毎に、
蔵の環境や酵母の機嫌などで酸度が思うように上がらず、
7.0など到底届かないという事で当初見送られました。

そこで一旦寝かせ、
通常の鵠よりも10以上糖を食わせて、
市販酒と比しても十二分に糖は残っているのに
完全発酵のシードルのような、
キレッキレのドライな仕上がりとなりました。

そしてまた１年の間を置いて、
type Cと両立する形で2回目のBLACKが登場です。
酸度が思うように上がらなくなってきた此の頃ですが、
リリース当初の鵠のアシッドな感じを思い出させるような仕上がりとなっています。